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学部長あいさつ

弘前で学ぶ喜び

人文学部長 石堂 哲也 人文学部長 四宮 俊之

日本での経営学における近年の興味深い議論のひとつに「場のマネジメント」をめぐるものがあります。それは企業経営の組織的な活性化をめざす場合、組織におけるタテの命令や統制の関係だけでなく、仕事がなされる物理的空間としての「場」における他人とのヨコの相互作用としての情報交換や心理的刺激が活性化の度合いを大きく左右していくというものです(伊丹敬之『場の論理とマネジメント』東洋経済新報社、2005 年など)。こうした理解は、学び舎としての大学にも当てはまります。学生たちは、一見すると大学にて一定のカリキュラムに応じて教員などとのタテの関係で教育を受けているように思われますが、それだけでなく物理的な空間や環境としての大学という「場」において、多くの学生仲間や教員、事務職員などとのヨコの情報的あるいは心理的な相互作用や共振作用などからより大きな刺激を受け、人間的に大きく成長する機会を得ていくように思われます。

ところで、このような議論はもっぱら人間関係に焦点をおいてなされてきましたが、私は同じことが人間と図書館にある蔵書やキャンパスの雰囲気など大学が備えるモノとの関係においても見出せると考えます。人によっては、パソコンのキーボードに向かいながらも、そこに形成される各自の小さな場を介して、これらを自覚できると思います。そのため、大学では他人とあまり関わらない孤独の中でも学んでいくことができますが、本来のあり方として多くの人々が集って学ぶ場ですので、ぜひ多くの学生仲間などとのヨコの交流の中で相互に情報の交換や心理的な刺激を求めながら学んでほしいと期待します。

弘前大学の人文学部は、英語で学部名を Faculty of Humanities ということからも分かるように社会や文化を創造したり、構成したりする人間とその営みについて人文科学と社会科学を介して考える学び舎として存在しています。人間への関心こそが学びの出発点となります。

人文学部に関するお問い合わせは、人文学部まで
〒036-8560
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