廻堰大溜池(1)遺跡を発掘調査します

2016年9月26日(月)〜10月2日(日)
 弘前大学人文社会科学部日本考古学ゼミナール・北日本考古学研究センターでは、青森県鶴田町の廻堰大溜池(1)遺跡の発掘調査を下記の通り実施いたします。
 廻堰大溜池は津軽富士見湖といわれ、江戸時代に開削された堤長日本最大を誇る溜池です。昨年度の踏査で湖底において弥生時代五所式に相当する捨て場と平安時代の竪穴住居を確認しました。さらに砂沢遺跡のある砂沢溜池に近接しており、同様の地形を観察することができます。
 本年度の調査においては、弥生時代の水田址の有無の確認と五所式の多くの資料を検出することが目的となります。


所 在 地 :青森県北津軽郡鶴田町廻堰地内
調査主体:弘前大学人文社会科学部日本考古学ゼミナール・北日本考古学研究センター

調査担当:上條信彦(弘前大学人文社会科学部准教授)
       関根達人(弘前大学人文社会科学部教授)
       片岡太郎(弘前大学人文社会科学部講師)

調査目的:JSPS科研費16H03503「冷温帯地域における稲作の歴史的展開」における遺跡包含層及び水田址の古環境調査

こちらからPDFデータを表示できます。


【これまでの発掘調査】

2016年9月-10月 青森県鶴田町廻堰大溜池(1)遺跡
2014年10月-11月 青森県弘前市砂沢遺跡
2012年8月-9月  
秋田県五城目町中山遺跡発掘調査  
2011年5月 青森県むつ市不備無遺跡発掘調査(第3次)
2010年8月 青森県むつ市不備無遺跡ボーリング調査・地形測量(第2次)
2009年8月 青森県むつ市不備無遺跡発掘調査(第1次)
2007年8月 青森県杉沢遺跡発掘調査
2004年8月 青森県今津遺跡発掘調査

発掘調査

  砂沢遺跡の調査を行いました。

2014年10月27日(月)〜11月4日
 砂沢遺跡は弥生時代前期と推定される水田址が検出されており、62年度までに行われ
た発掘調査から25年経ち、形式学的研究や自然科学分析技術など調査法や分析法が進捗
し、新たな視点伝北日本の初期農耕を見直すことが可能となってきています。
 冷温帯プロジェクトでは、現在提起されている課題の検証及び、新たに調査検討するため
にこの度調査を行います。

 A区はこれまで水田址と判明している既調査地では 、畝畔部分についてプラントオパール・花粉分析を行 ない、水田に伴う雑草の種類を特定。 水田面では水田土壌の成分分析を行い、水田環境が短期的か継続的かを判断していきたい。
 B区は62年度までに行なわれた調査で検出された 溝の延長となる部分。弥生時代の溝と判明している が、その性格を解明することで遺跡規模や集落景観 を知る上で重要と考えています。


  秋田県五城目町中山遺跡発掘調査のお知らせ
         
皆様のお蔭をもちまして、無事に終了いたしました。

(2012年9月25日)東北日本海沿岸地域で初!!

 後期後葉から晩期前半の資料が低湿地から層位的に検出された例は初めて。低湿地 の水場に伴う捨て場遺構で後期後葉の遺跡は秋田県内では柏子所U遺跡(能代市)と本 遺跡のみです。
 土器をはじめ、石器、獣骨、トチやクルミが大量に含まれ、縄文人の森林資源利用を知 るうえで重要です。また低湿地ならではの、赤漆塗土器や漆製品、木製品が残存状況良 く見つかったことで、土器・石器だけではない縄文時代の生活像が浮かび上がってきました。

 今後遺跡の土壌を全てフルイ分けし、微細な種子を含めた遺跡が検出されることにより、 北日本地域の水場の利用の実態やその周辺の環境変化を解明することが期待されます。